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暑中お見舞い申し上げます♪

 酷暑の陽照りに極寒の冷房。みなさま おかわりございませんか。へばってしまいそうな連日連夜ですが、どうぞ、おん身たいせつにお過ごしくださいませ♡ 


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 当方、暑さに耐え、なんとか生き延びとります。サロンやレッスンスタジオはヒンヤリ心地良くって助かります。歌う曲は涼のとれる曲を。歌唱の息づかいで体内にこもる熱を発散して暑気払い。避暑ならハルカスの館内がイチバンかも。 


 声の響きが涼し気な風合いのクラシック発声は、熟練の技を要します。が、慣れれば涼やかに爽やかに歌唱できる。これぞ古典的唱法の醍醐味です。


 思い返せば声楽科の学生として歩み始めたころ、汗をダラダラかいて、見るからに暑苦しそうな歌唱スタイルだった。3回生4回生と進むうち、ハタ!と ある時点で、涼しげな笑顔で歌うおネエちゃんへと変身したのでありました。


 産みの苦しみを経て、修練で得る賜物はDIVA(歌姫)の輝き…なんちゃって。楽器とする体がほどけて、使うべき筋肉が働き出したのですね。これぞ発声の王道、クラシック歌唱!


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 サロンを終えふり仰ぐハルカスは、この猛暑にも揺るがずスックとそびえたっていました。エライ! 朝から晩までぶっ通しのレッスンと屋外の熱風に、ダラリン弛緩した心身はハッと我にかえり、背筋がシャッキと伸びたのでありました。


 酷暑の夏本番においてさえ、レッスンにお越しのサロン生はひきもきらない。いわく「家でぐったりしてたら余計しんどい。気も晴れるので歌いに来ました」と。ああ、これぞ摩天楼ハルカスの意義なのね。当館のコンセプトが今さらながらに脳裏をよぎります。以下はその案内文。 


 あべのハルカスは日本のいにしえのことば『晴るかす』から名づけました。『おぼつかなく思ひつめたること、すこしはるかさむ気が気でなく思い思いしてきたこの胸の思いをあなたに打ち明けて晴らしたいと思います』これは平安時代初期に著された伊勢物語の一節。 晴るかすは『晴らす、晴れ晴れとさせる』という意味で使われていました。

 
 サロンに集いレッスンに取り組む方々は  単に涼んで時をやり過ごすでなく きっと「自分を律する・人生のルーティン・継続は力なり」等の自分なりの哲学と智慧をお持ちなのでしょう。人生の舵取りのコツを心得ていらっしゃる。


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 わが家のレッスン室「和日西美茶論(わびさびサロン)も夏バージョンに模様替えしました。ピアノカバーはレース編み付きの水色に。そしてピアノの天蓋を飾るは金魚鉢。金魚鉢は本物ではありません。立体的バースデーカード(孫がくれたお祝い)なんです。これだけでも気分はマイナス5℃だ。
 和日西美茶論(わびさびサロン)


 なにせ夏はまだまだ続く。ここで体調くずしては8月を駆け抜けられません。ラジオ体操 早朝散歩に加えて夕食後の散歩など、健康の維持増進に励んでいます。黄昏時の空を見上げての そぞろ歩きはおススメ。陽が落ちると縁台置いて蚊取り線香炊いて夕涼みしたなあ。幼いころの暮らしが思い出されて…ううっ 


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 夕刻の空に映えるは、上がり始めた隅田川の花火とスカイツリー。長男のお嫁ちゃんが、新居のベランダから見えると、早速ラインで写真を送ってくれました。花火で湧いて、あっという間に8月がやってきた。みなさま、健やかに夏の日々を紡いでゆきましょう。もうすぐお盆ですね。
  

美声と美容の健康発声♪

「七夕によせる…織姫と歌姫と彦星の歌声の響宴」、7月7日の訪問コンサートのタイトルです。下はプログラム。も少し手直しします。煌めく星々のような音符を織りなして、五線という天の川にメロディーを紡ぎ出そう。歌曲で癒しのひと時を届けよう・。☆。・。


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 声楽家の私は同時に、声楽の健康効果の研究と実践の専門家でもあります。今やWeb上で歌の効能は簡単に手に入るため、健康情報のアップデートも欠かしません。そこで、ネット上のイイなと思った記事を2つご紹介。


 ひとつは、大脳生理学者で医師の有田氏の記事。「幸せホルモン」といわれるセロトニンについて述べておられます。音楽することは呼吸のリズム運動なのでセロトニンが活性化すると。私の担当する市の文化プログラム「ハッピーボイス」講座が、タイトルどおりの幸せホルモン ドバドバ講座だったと再認識。


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朝の散歩は世界遺産…涼し気なスイレン


 ふたつめは、横浜労災病院の勤労者メンタルヘルスセンター長で医学博士の山本氏の記事。ご自身のアルファベット6文字 [ STRESS ] からなるストレス解消法を紹介しておられます。Sはスポーツ(運動)、ラジオ体操やウォーキング。Tはトラベル、自然に触れる。Rはレスト(休憩)とレクレーション(休養や娯楽)。Eはイーティング(会食)。Sはスィンギング(歌)やスピーキング(会話)。そしてもうひとつのSはスリープ(安眠)とスマイル(笑顔)。


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朝の散歩は世界遺産…梅雨の晴れ間に


 私の声楽サロンでは「口びるの端っこをあげ、ほっぺも上げて、ほほ笑みの表情で歌いましょう」「歌はお話、お話は歌」「花束の香りを嗅ぐように深く大きく息を吸って、手のひらの花びらを吹くように、呼吸して」「おなかをキュっと締めて歌えば、一分でできるダイエット」などなど、シンプルな言葉を選んで、楽しくやさしく取り組めるようレッスンしています。


 さらに、ムカーシ 美顔の美容師さんとのやり取りを記事にしたことがありました。おお!歌う美顔効果は美容師さんのお墨付きだったのだ!!(…と自分で書いといて驚く)。


 これら声楽の取り組みと、メンタルヘルスセンター長 山本氏のアルファベット6文字 [ STRESS ] の実践は、重なる所も大きい。


 この記事で紹介した歌と音楽の健康情報ははほんの一例ですが、科学的根拠としてはじき出した数値とロジカルに組み立てた論考という自身の研究を基に、歌唱の健康効果をとらえなおすと、やっぱり歌って体と心に効くおクスリだったとあらためて確認できました。サロンで心地よく歌うことが、みなさんの健やかでご機嫌な毎日につながれば幸いです。


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朝の散歩は世界遺産…仁徳陵に昇る夏至の太陽
 

 あるレッスン生さんは、オペラアリアの披露を今年の目標の一つに掲げ、人生を良い方向に歩もうと舵を切りました。もうひとりのレッスン生さんは、秋のコンサート参加を目標に病を乗り越えようとしています。歌に心と体を支られ、健やかな未来をたぐりよせようと励む方々がたくさんいます。


 七夕の日の訪問コンサートを聴くお客さまたちをも含め、歌と音楽が生きる力となりますよう、七夕の星に願いを込めまして…

よみがえる歌声

 若手声楽家Nくんのおウチが教会になる。この日曜に開所式だ。式で、アメージンググレイスなど、Nくんと讃美歌を合唱する。新しい教会の名はブレストチャーチ、十字架の看板もできたそうだ。皆に愛される教会となりますように。


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 春の芽吹く音がこんなふうにあちこちから聞こえてくる。いつもの散歩道、世界遺産の古墳の点在する大仙公園では、河津桜が満開を過ぎ葉桜の季節を迎えた。枝垂桜も一輪二輪と咲き出して、早くも花盛りの木も。
 

 3月13日以降、政府の方針にならい、サロンの感染対策は百貨店並みになった。個人の判断ということで、マスク着用の自由度は大きくなった。とはいえ、コロナは至る所に存在し、誰もが感染する可能性がある。サロンでは声楽や歌唱を扱うので、ここしばらくは、マスク着脱は臨機応変だ。


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 3年ぶりにノーマスクで「笑顔のレッスン」をした。十分な距離が取れる広い会場で、試みにマスクを外してみたのだ。ほほ笑んで発声すると、マスクで遮断されない音声は、明るくクリアな響きだった。コロナ前の皆の歌声は覚えているが、マスク着用の長い期間を経て、歌声は意外なことに衰えるどころかさらに輝きを増していた。


 3年間というコロナ禍に、マスクの中で人知れず行われていたことが、『美声の醸造』だったと思うとなんだか感慨深い。酷暑の夏、極寒の冬、熱風と木枯らしが換気で開け放った窓から吹き込むなか、サロン生さんたちはレッスンに通い続けたのだもの。


 これなら、オペラアリアなどベルカント(輝く歌声)の響きが引き出せそうだ。春めいてきた季節と相まって、華やぐ歌声が嬉しい。


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↑こちらはケーキ、名はオペラ♪


 ノーマスクの歌声でもう一つ気づいたことがある。サロン生さんたちの呼吸が長く続くようになっていた。マスクやフェイスシールドで歌うなんて息苦しいに決まってる。けれど文句も言わず淡々と、マスク着用での歌唱に慣れていかれた。


  マスクして歌うには、息を思い切り強く吸わなくちゃいけない。この時、呼吸筋は強く働く。マスクの3年間、知らず知らずのうちに、呼吸筋をトレーニングしていたのだった。


 マスクって鬱陶しいし しんどかったけれど、ご褒美のように、「発声と呼吸」について神サマからの思いもかけない賜物があったとは!これからは息継ぎ無しで、長いフレーズも滑らかに歌えるようになるだろう。


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↑桜の花びらを振りかけたようなラズベリーとブルーベリーのケーキ


 もうすぐ、新型コロナも季節性インフルエンザ並みになって、従来の暮らしが戻ってくる。とはいえ、私たちの意識も暮らし方のスタイルもずいぶん変化した。コロナ禍を経て「歌うことの健康効果」の確証がさらに深まった。加えて、コロナ前からサロン生に伝えていた「声楽家のカゼにかからない方法」が正しかったことも確認できた。


生活様式が従来とは変化したアフターコロナに、声楽の果たす役割は大きい。心と体を健やかに支える声楽の普及に努めようと思う。
 声楽家のカゼにかからない方法


 桜咲く春、木々も芽吹いて萌黄色。いつもの散歩道で、五線譜のような電線をバックに、冬の枯葉と早春の新芽が音符のように風にゆれて、季節の交代というシンフォニーが奏でていた。


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♥ Happy Valentine ♥

 グランドピアノ型のチョコレートがショーケースに飾られ、フロアは一面チョコで埋め尽くされていました。ハルカスのサロンレッスンが終わったので、上階のバレンタインの祭典に偵察に行ったんですお菓子の音符が甘い調べを奏でていました。


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 グランドピアノ型チョコの出店はポアール。この洋菓子店は、声楽の先生のホームレッスンを受けた帰り道によく立ち寄ったお店です。


 熱の入ったご指導のあとティールームでくつろいだ紅茶とケーキのひとときは、楽譜を小脇にかかえた音大生時代のノスタルジー
 ハルカスでのロンレッスンを終えると、チンチン電車(帝塚山を通る路面電車)に揺られて、家路をたどります。車窓に亡き先生のお宅が流れ、やがてポアールのお店が見えてきます。ソプラノ歌手を夢見た少女の頃に、骨身に叩き込んでくださった先生のレッスンが、声楽の道ゆく私の背中を押してくれます。


 今や職場ともなったハルカスでポアールのチョコレートに出会えるとは、縁は異なもの味なもの。みなさま、良きバレンタインデーを 


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ソプラノ歌手の「健康科学と声楽」

 極寒の日本、全国各地から大雪のニュースが届きます。京都や神戸も雪で大変だったようです。レッスン拠点のハルカスや仁徳陵古墳に近い自宅周辺は、雪も積もらず、拍子抜けするくらいでした。ネットで「大阪市内は結界がはられている!」と雪が積もらなかったことが話題になったとか。


 凍り付くような寒さのここ2・3日。サロンや市の講座7つは通常通りありました。ほぼ全員、お休みすることなくやってきて「アナと雪の女王」の『Let it go』などの曲に取り組んでくれました。
  アナと雪の女王   


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 「この寒い中をホントにまあ…」とこちらが感心してしまうくらい、歌に集う方たちはよほど強い意志の持ち主のよう。心と体が健やかだから歌えるのか、歌っているから元気なのか、どちらが先とも決められませんが、とにかく自分を律する姿は尊敬に値する。歌い終わって心スッキリ体もポカポカ。歌詞のとおり「なにも~こわくない~♪」とばかりに、真冬の空の下へと飛び出してゆかれました。


 発声や歌声は、サイエンス(科学)の視点からとらえると、人体の仕組みで理解することができます。太古、声帯は、全身に力をこめるための器官でした。現代の私たちも、ウンと踏んばる時、エイヤッと重い物を持ちあげる時、息が漏れて力が抜けないように声帯は閉じられます。芸術を奏でる歌声も、サイエンスにおいては、発声を司る筋群や呼吸器官の働きなのです。


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 原始  ヒトは、息を吐くときの声帯の振動で音声を出し鳴き声を出し、これが歌声の源となりました。そして言葉や会話へと発達し、現在、人の声は声楽という音楽芸術の高みにまで進化しています。


 古代中国では「樂」の文字に「癒す」の意味があったとか。声楽は、歌う者と聴く者を癒し、健やかな心身へと導いてくれます。歌うための長い息は長生きに通じるとも言われます。このように歌と健康と科学は切っても切れない関係にあるのです。


 歌えば精神と身体が鍛えられ、寒さなんてへっちゃら!こんなの当たり前といえば当たり前のことだったんですね。「アナ雪」だって「WINTER  WANDER  LAND」だって、サロンの歌声がキーンと凍てつく空に冴え渡ったのも不思議ではなかった。


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 冬の寒さに凍り付く地面の下で、春への胎動も始まっています。おかげさまでコンサートのオファーも舞い込みました。近隣の市の文化プログラムからは、人気だからって、講座増設の依頼もいただきました。混声合唱団では男声陣の譜読みのお手伝いもたのまれ。さあ明日はサロンdeオペラ。そしてボイストレーニング講座。たまには、オペラティックに「アナ雪」もいいかも。寒いけれど元気でいこう♪
 コンサート打ち合わせ   混声合唱団 

プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
健康科学としての声楽 研究者
発声健康法の草分け


研究業績 及び 演奏実績は
下欄↓のリンク参照


6才でピアニストの叔母の伴奏にて「おつかいアリさん」を歌い、大阪中之島のガスビルホールで声楽デビュー


大阪府立泉陽高等学校卒
合唱部(NHK合唱コンクール
全国大会出場) 部員


相愛大学音楽学部 声楽科卒
芸術学士
山田耕筰の数少ない教え子の
故 嘉納愛子氏に声楽を師事


大阪教育大学大学院
教育学研究科 健康科学専攻
発達人間学修了 修士(学術)
医学博士 故 加藤佳也氏を
指導教授に仰ぐ


夫のカリフォルニア大学
サンフランシスコ医学校
(UCSF)赴任に伴い 家族で渡米


サンフランシスコ
コンサーバトリー音楽院
(4年制音楽大学)にて研鑽


関西大学 梅田キャンパス
KANDAI Me RISE 及び
大阪健康福祉短期大学
ハルカス講座  元講師


出講(声楽指導)で
契約を結んでいる企業など
●講師
・あべのハルカス近鉄本店
・高島屋 堺 十字屋 
・読売新聞グループ
 公的機関の文化プログラム
・セブンカルチャー
 アリオ鳳など


Arts and Sciences
(アート アンド サイエンス)
な声楽の日々をエッセイ風な文章で綴ります

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