からたちの花

からたちの花がさいたよ、白い白い花がさいたよ・。・。・
からたちも秋は実るよ、まろいまろい 金の玉だよ・。・。♪ 
この曲を歌いつつもからたちの実って見たことがありませんでした。いつもレッスンで通る道の古い大きなお屋敷は、いまどき珍しいトゲの垣根。もしかして、これかなあと秋が楽しみでした。

今年、やっとその実を見つけました。まんまるの黄色、そしてうぶ毛が実全体を包んでいます。柑橘類?それとも別の種類?興味しんしん割ってみると、うす~く、ほのかに香ったのは… Hu~m ♪やっぱり柑橘系の香り。

山田耕筰指揮のオーケストラ共演、嘉納愛子独唱「からたちの花」は日本で初めての中継放送です。当時は、スタジオでしかできなかった収録が、機材をかかえ外に飛び出しどんな場所でも収録可能になったのだとか。

この曲のレッスンを受け合格となった時、嘉納先生が
「あなた、この歌、お座敷に出していいわよ!」とお墨付きを下さいました。お座敷ってコンサートのこと。それからは「からたちの花」を日本歌曲演奏の軸としています。身の内に叩き込まれた、基本中の基本が持てて幸せです。このお正月がくれば、106歳になる恩師は今も、からたちの花の後進指導にあたっておいでです。

からたちの傍で泣いたよ、みんなみんな優しかったよ・。♪ 曲中にこんな歌詞があります。もう、レッスンで思いっきり怒られて泣き、思う声の表現に届かず悔しくて泣き、声楽の諸々で泣く年齢はとうの昔に卒業ですが、今も歌曲の意味に泣けて泣けて困る時があります。

歌詞の持つ深い意味に越し方行く先…ささやかな自身の人生を重ねてしまうのです。「演奏者自身泣いてたら仕事になれへんやん」と思いつつも練習を重ねてゆくと、そんな思いも昇華され芸術の域ですが、そこまでが長い ...ρ(..、)ヾ(^ー^;)ヨシヨシ

オペラ夕鶴の「さよならのアリア」を練習していた頃、こんなことがありました。主人公つうが、子どもたちと遊んだことを回想し、鶴になって空へ消えてゆく場面を歌っていた時…。

物陰から「ウゥッ」と泣き声が。レッスン室で遊んでいた息子が、幼いなりに、お母さんが自分から離れていくと理解したのでしょう。よほど悲しかったのか 泣いているのです。我こととして受け取ってもらえて最高の聴衆だと感激しつつも、レッスン中断、抱っこしたんだったかなあ…。

からたちの実をよく知る人が教えてくれました。
「冬になると葉っぱがみんな落ちて、黄色い実だけ残るんです。
 色がもっと濃くなって、枯れた枝に黄色が鮮やかですよ。」

まろいまろい金の玉だよ…と歌詞にあるからたちの実ですが、冬にはさらに輝きを増すんですね 幾度となく歌い、極めたと思っていたこの歌曲ですが、ようやく入口にすぎないことを知りました。「100歳には100歳の歌があるのよ」という恩師の言葉の意味がようやくわかったような気がしています。

♪~・~♪~・~♪~・ ミニ レッスン ・~♪~・~♪~・~♪

『 歌はお話 お話は歌 』
レッスンの際、嘉納愛子氏が、たえずがおしゃっていた言葉です。 

プロフィール

Diva

Author:Diva
声楽家 ソプラノ歌手
声楽の健康科学 研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師


♪******♪******♪


声楽とは
歌声を楽しむこと

花束の香りを
かぐように息を吸い
花びらの音符を
ちりばめて
歌いましょう♪

クラシック歌唱は
心身を健やかに導く…
そんな研究を
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かつて暮らした街
サンフランシスコの
思い出とともに、
歌が紡ぐ日々の暮らしを
エッセイ風に綴ります

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