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グランマ と マミー

下欄に追記あります。ご覧下さいね。

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 サンフランシスコでの子育て時代、子どもたちは時々、私のことを「マミー(Mammy)」と呼んでくれてた。プレイグラウンドで遊ぶたくさんの子どもが、滑り台のてっぺんから「マ~ミ~」と呼ぶ姿をよく見かけた。マミーは ほぼママの意、ちなみにパピィはパパ。


 マミーたちは、おやつ作りの手際がいい。シャカシャカと卵と粉を混ぜては、魔法のように、焼きあがりをオーブンから取り出した。「できたわよ~さあ、食べましょう!」 海外暮らしで出会った西洋のママたちの暮らしぶりを、最近入手した徹底してお金を使わないフランス人から学んだ本当の贅沢という本の中にも見つけた。


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 フランスでもお菓子は台所であっという間に作るらしい。パティシエの作るラグジュアリーなケーキとはほど遠く、フランスとアメリカの国は違えど、暮らしの贅肉を省いた合理性に共通のスピリットを感じる。マミーのお菓子には、創意と工夫に満ちた愛情たっぷりの本当の贅沢がある。院生の時に初めて知った「ハビトゥス」の概念にも近いものかも知れない。伝統と歴史…これはお金で買えないものだもの。

 

 在サンフランシスコの子育て真っ最中、私は、音大の戸をドンドン叩いて音楽学生になった。UCSFの准教の妻というアパート暮らしは清貧。ピアノは持たなかったから、教会のをお借りしてレッスンした。礼拝堂の静かな空気の中に、自分が奏でるオペラアリアが流れ、セレブなんていう言葉の究極の反対の時を持った。貧しさ、富裕、そして「侘び寂び」…どんな言葉があてはまるだろう。 

 

 ゴールデンウィークが間近だ。息子が家族連れで帰ってくる。孫には、私のことを「マミー」と呼んでもらってる。家族ぐるみ海外にあった時代のこの呼び名「マミー」は、カリフォルニア・シャワーの太陽と抜けるような青空の下で子育てに励んだ日の、自分自身の勲章だから。 


 ゴールデンウィーク中は、サンフランシスコで仕込んだレシピで、孫と「お菓子づくり」を一緒にやろう。リズナブルな粉や卵で。忙しすぎてお菓子が焼けなくても、まあいいや。せめて、開放した我が家のレッスン室で、みんなにグランドピアノで遊んでもらおう。本物の音楽性や心の贅沢は幼い心に沁み込ませておきたいから。


【 追 記 】

孫と作るお菓子の試作品ができました。クレープと泡立て生クリームを段々に重ねてちょこちょこっと。ミニバラ摘んできて、バイオリン型のスプーン立てを飾って、ちょっとしたお茶の時間。お値段内緒のメッチャ・リズナブル。アメリカ暮らしでは、マミーたちはもっとワイルドにやってましたけどね。


ケーキ


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 著書が読売新聞に掲載されました

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 シンプル声楽法:出版社 ペンコム

 

プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店 文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学
健福ハルカス大学 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

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