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冬季オリンピックの終わった後に…

 冬季オリンピックの聖火台に燈された灯が消えた。競技を終えた選手たちの笑顔が輝く。メダリストたちの言葉ひとつひとつに、今の自分自身のあり方が問われる…そんなオリンピックだった。


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 小平奈緒選手の「氷と対話」は、かつてフィギュアスケート部員でからだを楽器とする声楽の音大生だった私には、実感が伴う言葉だった。


 選手の活躍もさることながら、もうひとつ、解説者や現地リポーターとしてかつて、活躍した選手たちが元気な姿を見せてくれたのは嬉しいことだった。極限に挑んだからこそ語れる言葉の数々は、スッと腑に落ちる。


 あの長野で、世界一美しい飛行と言われたジャンプの船木和喜さん。今回は現地リポートで活躍していた。昔は寡黙で近寄りがたい存在だったけど、過ぎた年月が彼を、親しみやすく気さくな人柄に変えていた。


 同じく長野で孤高を貫いたロケットスタートの金メダリスト清水宏保さん。分かりやすい解説が評判を呼んで人気急上昇だ。スピードスケートの見どころと共に、金メダルをズバリ言い当てていた。


 私は、声楽の本を書く時、清水さんの著書を参考文献にした。彼は、現役時代、身長のハンディを補うために、横隔膜あたりの大腰筋からつま先までを長い足と捉えていたそうだ(シンプル声楽法:P65)。自分のからだへの感覚を研ぎ澄ます者の、自分のからだの使い方に、声楽と共通するところがあった。


1 シンプル声楽法


 2014年末の「第九」を最後に鮮やかに引退していったフィギュアスケーター町田樹さんも、今回は、冷静な研究者の分析を交えながら解説者として活躍した。話しぶりからは、突然の引退宣言通りの、今や立派に研究者として活躍している彼の様子がよく伝わってきた。


 清水さんは弘前大学、町田さんは早稲田大学、共に大学院の博士課程で専門分野の研究を進めておられる。私自身 声楽家なので感じることだが、スポーツ選手や演奏家は、からだを使って伝達する手段があるため、ロジカルに言葉で説明するのが苦手だ。けれど、お二人は、感覚的にだけでなく、競技者の実体験に基づいた研究者としての冷静な分析と解説で、競技を分かりやすく伝えておられた。話す言葉のはしばしに表れる研究者としての片鱗は、私自身、論文や著書を執筆して解るようになったことだ。


 かつてのクロスカントリーのキングオブスキー・萩原さんは、今回の解説で、競技人生の終わった後に続く豊かな人生の展開に言及しておられた。そのとおりだ。その意味でも、解説や現地リポートに見るメダリストたちのその後の成長が嬉しかった。


 高橋大輔は依然としてバンクーバーの頃のままだ。解説は早口だし、口元も話の内容もほどけてしまう。けど、大ちゃんとして皆に愛されてるから、まっ、いいか。織田クンはさすがだ。最後に…トリノで「トゥーランドット」を舞った金メダリストの荒川静香さん。いつも可能性に触れて愛ある解説をしてくれるから大好きだ


プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・ 讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店  文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学 ハルカス講座 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

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