学会…人生の第2ステージ♪

 8月末に開催される学会で発表します。発声・呼吸・歌唱・芸術表現といった声楽の基礎的練習やスキルが及ぼす身体への影響を、健康科学の切り口で論文にまとめました。その研究結果から、考察では声楽の生涯学習の展望を導き出しました。研究発表のテーマは以下の通りです。

声楽が及ぼす心身の健康効果と生涯学習の関連性について
-65歳未満・前期高齢者・後期高齢者の声楽の取り組み-


 ステージ演奏には慣れっこですが、学会発表というステージは初めて。人生の第2ステージのが幕が上がったという感じです。発表申請をしていましたが、先日、「発表の承認がえられました」と返答をいただきました。

 演奏スキルと芸術表現をもとに、声楽家が歌唱と身体の関連を研究論文にまとめたものは今まであまり例がありませんでした。音楽療法や、歌手が療法士とコンビを組んだ活動報告があるのでは…?あるいは、声楽家と医療チーム共同の研究があるではないか…とのご意見もあるかと思います。実際、これらは大いに参考になりましたが、サロンで指導する上では求める答えに出会えなかった。どこにも答えがなかったので、院で論文にまとめる道を模索し始めました。そして、学会発表で発信するという一つの節目を迎えた訳です。
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 学会というと、送り出す側の妻として母としての経験は山ほどあります。夫のニューヨークの学会には同伴できて本当に楽しかった。UCSF(カリフォルニア大学医学校)のラボの研究者たちと共に出かけました。幼い息子たちも一緒でした。彼らの放つ自由闊達な空気は、UCSFに、山中先生(IPSの!)やプルジナー教授(プリオンの)がノーベル賞をもたらすもっと以前の、バイオテクノロジーの草分けの息吹そのものでした。

 ニューヨークの学会に一緒に連れて行った幼い息子たちは長じて、日本の学会に参加するようになります。かつて長男が参加予定だった宮城での学会は、あの東日本大震災と大津波で不催行となりました。長男は心を残して数日後にアメリカへと旅立ちました。追って宮城の学会運営者から長男の留守に自宅に届いた書類には、大震災に見舞われた学会準備中の様子が克明に綴られていました。いろいろなドラマがあるものです。次男が京都のK大の院生の時の学会のIDカードは、私がもらって宝物として大切に保管しています。
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 「いってらっしゃ~い!GOOD LUCK」と家族を学会に送り出していたのに、そしてステージといえば、オペラ・アリアやクラシック歌曲なんぞを歌うだけの人生だったのに、自分が「声楽」をテーマに学会発表するなんて夢にも思いませんでした。人生の第2ステージって巡りくるものなんですね。東も西もわからなかった私を、学会発表の場までいざなって下さった、教授陣・院の先輩・研究協力者そして家族に、感謝の意を捧げます。絶えず優しく包んでくれた「音楽のミューズ」にも…

 これからも遥かな声楽の道を一筋に歩みますが、第2ステージは始まったばかりです。
 
プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
声楽の健康科学 研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師

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