ホントの貴族

ホテルでランチ…マダムたちとのおしゃべりも必須だと感じました。かつては受講生に、先代さんが美術品を収集されていた、珠玉のようなホールを持つ美術館や風光明媚な土地に位置する美術館の奥様方がおいでだったこともある「読売・堺」。

私は普段は、受講生さん方とほど良い距離を保つ意味で、ほんのときたましかお食事をご一緒しません。そのほんのときたま、ここの受講生さん達と共に過ごした時間が実に楽しかった。お食事とおしゃべりのひとときがとっても豊潤に感じられたのです。

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歌唱指導では先生であるものの、やっぱり、人生の先輩が暮らしを楽しんでいらっしゃる様子を吸収しておくことは大切だなあと、深く感じ入った次第。たとえ、大学院の学食で、質素にごはんを食べるのが日常であったとしてもです。

ランチはイタリアン。メニューを選ぶ時、そのネーミングがイタリアの美術館のものだということに気づき、そこからお話がはずむ。文化意識と水準の高いかつての別荘地「浜寺」マダムのおしゃべりは、生きてこられた長い歴史の裏打ちと謙虚な姿勢があってこそ。ふんわりとお互いを包み、相手のお話を引き出すのがとっても上手でした。

そして、ご馳走の仕方が実にスマート。最後のお支払いで、百何十年も続く材木商を営んでいる家の奥様が、「最年長に恥かかさんといてくださいよ♡」とやんわりと。お言葉に甘えさせて頂いたのでした。

このお仲間の中にかなり年代の離れたTさんがいるのですが、彼女がこのお姉さま方を慕う訳が解ったような気がします。

音大生の頃「演奏の品格」ということを、口を酸っぱくしてさんざん教育されました。品格の底に流れるものは、お金や権力で手に入れることのできない、代々受け継がれる歴史や教養という品性なんだなとは、この年代になって解ることでした。

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どこやらの美術品好きの知事さんは、心が卑しいと騒がれています。ホントの意味で美術鑑賞なんてできるか疑問。美術品って値踏みするものではなく、作品から芸術性を吸収し、インスピレーションを受け、感性を磨くもんなんですけれどね。これは必ず自分の演奏に反映します。

人生の先輩のお姉さま方は、メニューの中にウフィツィ美術館の名を見つけても「武士の情け」なんでしょうか、この知事さんの話題をお食事のテーブルに載せることはしせんでした。という訳で、心の貴族の方々との楽しいひとときに、時間を忘れてしまいました。

プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
声楽の健康科学 研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師

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