修士論文発表会 謝恩会

修士論文の発表会が、無事終わりました。
発表のタイトルは「声楽が及ぼす心身への健康効果」です。
大学院でともに2年間を過ごした仲間たち、
緊張しつつも、「お互い、がんばりましょう!」という
空気がみなぎっていました。


人間発達研究室の私達3人の順番になりました。
先ずは、看護学校の大学の先生をしている同輩2人が発表です。
彼女たちは無事クリア。さすが、しっかりまとめておられました。
一緒に院生として研究をスタートし、
ようやくここまでこぎつけられたことが感慨深いです。


「ガンバ!」のポーズを送ってもらって、次は、私が発表です。
パワーポイントで作ったスライドでのプレゼンもうまくいき、
説明も澱まずのべることができました。
かつて、指導教授が褒めて下さったことがあったのです。
「Nさんはプレゼンがうまい」と。これだけが頼りでした。
人前では落ち着く性分なのでしょう。
なんだか、家で発表の練習した時より上手くいって、
こういう時には「声楽家」は舞台慣れしていてトクですね。

presentation_pc_man[1] (PCでスライドを操作しながら話しました)

3人の発表が終わった時、
全力で支えて下さった我が研究室のI准教授が、
安堵して、満面の笑みで喜んで下さいました。
私は、声楽の生徒さんを舞台に出すので、
舞台のそでで見守っている先生の気持ちがよくわかります。


指導教授のところに駆け寄りお礼を言いました。
サイエンスの授業でお世話になった
定年退職されたS元教授も聞きにおいででした。
名前を覚えていて下さって、名字で呼びかけられ感激!


昔、息子たちが院生だった頃の論文発表は、
無事を祈って送り出すだけでした。
やってみて初めてわかる、ここに至る道程の厳しさ!
この大仕事を、彼らはよくやり抜いたものだと、実感しました。
忘れられないのは、次男が修論発表を間近に控えた時期のこと…
彼が京都で在籍した研究室HPの過去の写真館に、
雪の降り積もった写真があって、タイトルのその名も
「かんべんして下さいよ、この忙しい時期に」。
今なら、メッチャわかるなあ、この気持ち。

2008_02_part2_05[1](←雪の降りしきる桂キャンパス)


発表プログラムを全て終えると専攻長の山田先生が
「院生のつながり」ということをおっしゃいました。
今までなら「学生同士のきづな」とか「友情」なんていう言葉は、
ホンマかいなと思ってましたが、今は胸に深くストンと収まります。
異業種交流会でもない、若い学生や院生同士の結びつきでもない、
社会人として人生を背負い通い続けた2年間を、
共に分かち合った社院生に共通する特別な思いだと思います。


謝恩会では、研究室の同輩と一緒に壇上に上がって、
感謝の言葉を述べました。私は最後まで声楽家らしくと、
3月11日も近いので「花は咲く」を感謝の気持ちで歌いました。

92419[1]

壇上から降りて後でみると、
笑顔で元気に謝恩会のお世話をしていたIさんが、
ポロポロ泣いています。横に付き添う彼女の後輩が
「Iさん、今日は忙しいの、泣いたり笑ったり…」と言いました。
Iさんは目にハンカチを押しあてながら、
「貴女があんな歌を歌うから泣いてしまった」と言ってくれました。


歌った歌詞の
「夜空の向こうの朝の気配に 私は懐かしいあの人を思い出す
傷ついて傷つけて、むくわれず泣いたりして…」は、
夜が白々と明けるまで頑張ってレポートを仕上げた
同輩をねぎらう歌声の共鳴でした。
歌詞の「だれかの想いが見える だれかと結ばれてる…」は、
先生方の教育にあずかれた感謝の気持ちでした。


一緒に壇上で挨拶したOさんは、あくる日、
後ろで必死に泣くのをこらえていたと書き添えて、
研究室全体で撮った笑顔の写真をメールで送ってくれました。

images[6]


20年以上も前のことになりますが、
私は新聞で、阪神大震災でガレキに埋もれながら、
我が声楽の恩師の恩師「山田耕筰」作曲の『赤とんぼ』を歌い、
周囲を励まし救出を待った女性がいたことを知りました。
声楽一筋で来たけれど、芸術なんて、
被災された方々に何の役に立つのだろうと
無力感に陥ってた時に目に飛び込んできた記事でした。


この新聞記事は、被災地での究極の状況において
「歌は生命に灯を燈していた」ことを教えてくれました。
以来、命の灯である歌声を通し、「健康と歌」の分野を、
声楽家自身のミッションとして牽引してきました。
長年携わったこの分野を、今回、様々な方々のお力を借りながら、
大阪教育大学大学院・健康科学・人間科学コースで、
声楽家自身が科学的根拠を持って集大成したという訳です。
そして、謝恩会で東北の震災の「花は咲く」を歌って
自分なりの締めくくりができました。


集大成とはいうものの、
発表会に来て下さった昨年度の修了生は、発表を終えた者が
研究者の道を歩み出したことに言及されました。
同輩でいつも穏やかに接してくれたM氏はすでにもう、
博士課程を目指しておられるとも聞きました。
こんなだいそれた次へのステップは考えていない私ですが、
これからも「声楽の健康効果」については、
研究し書いてゆきたいと思っています。
私の前には、大々先輩のみかん先生が、
すでに活躍を始めておられますし。


発表当日の朝に、
最終的に論文の目通しをしてくれた長男から、
背中を押す励ましのメールが届きました。
彼は博士です。いつも科学の見地からアドバイスをくれました。
私は、音楽芸術を専門としますが、
遥か遠くの科学の世界の息子たちの後ろ姿を追う、
母であり院生でありました。


学位記・修了証書授与式には、
同じ研究室のYさんから、「袴」で出席しない?!と誘われました。
Mさん、やる~!衣装など考えてもみなかったのですが、
袴姿に釣り合うように、
コンサートドレスならいくらでもありますので(むしろ仕事着)、
黒のタイトなロングドレスにオーガンジーのストールで出席します。
おばちゃんがはしゃいでる風にならぬよう、
シックなマダムの社院生として、厳粛に式に臨もう♪

gum14_cl06185[1]   0000000009803[1]

Yさん、キリリと、きっと素敵ですよ
私は、こんな形のドレスで色は黒!ウフフ♪


プロフィール

Diva

Author:Diva
声楽家 ソプラノ歌手
健康科学(歌唱)研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師


♪******♪******♪


声楽とは
歌声を楽しむこと

花束の香りを
かぐように息を吸い
花びらの音符を
ちりばめて
歌いましょう♪

クラシック歌唱は
心身を健やかに導く…
そんな研究を
アカデミックに
発信しています

かつて暮らした街
サンフランシスコの
思い出とともに、
歌が紡ぐ日々の暮らしを
エッセイ風に綴ります

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