声楽とピアノ

ながい、ながい付き合いになりました。声楽の、伴奏のお供で一緒に歌ってくれるピアノ♪

幼い頃、ピアニストの叔母に教則本バイエルの手ほどきを受けた時、もらったお下がり。それは今は懐かしレトロな足踏みオルガン。あ~残しておけば立派なアンティックだったなぁ。象牙の鍵盤はセピア色の彼方…古き良き時代のお話です。

当時の親達はピアノに、音楽性や情緒を育む他「手に職を持たせる」という目的を持ちました。これも、むかしむか~しのお話ですが…。少し成長して、電車に乗って、母に連れられレッスンに通うようになると、上手に弾けた帰り道は「菊一堂」のパフェのごちそう。そんなスタイルが、当時の女の子のレッスン風景だったように記憶します。

その頃、オルガンにかわって家にやってきたのがアップライトです。キラキラ明るい音色で受験期まで、心強い相棒を務めてくれました。

そしてグランドピアノが、声楽という専門の道を歩き始めたヒヨッコのもとへやってきます。ここから改めて、ピアノとの長い付き合いが始まり、演奏者のささやかな人生を沁み込ませて、楽器もまた遥かな音楽の道のりを歩むのです。

*・・・∮・・・*・・・*・・・∮・・・*・・・*・・・∮・・・* 

楽器搬入と共に付いてきてくれたのが、調律師さん。長い年月をこのピアノの音つくりにお付き合い下さっています。調律のたび、材質が時を経てさらに熟成してきたと、良い点を見つけて下さいます。

調律師さんのおっしゃるには、昔のピアノは、3割の木の良い部分で作られ、あとの7割は捨てたのだとか。全てそうではありませんが、大量生産の昨今、ピアノは木の7割で作り、3割は捨てるそうです。昔の物は、職人技で丹精込めて作るため、品質・材質に信頼がおけるものが多いです。それに、とっても頑丈。何百万回、いえそれ以上に足で踏み体重のかかる「ペダル」なんか今でもビクともしないしネ。

もちろん私は声楽専攻なので、ピアノ科の方のようにバリバリ弾ける訳ではありません。ブルグミュラー・ソナチネ・ソナタ・シューマンのトロイメライやショパンの幻想即興曲…。いろいろ弾いたけれど、最終的に落ち着いたのは伴奏のためのピアノ。

(そんなにピアノ上手じゃないし~。アセアセ…)

伴奏曲は、鍵盤を使う範囲は狭く音域は限られます。けれど、調律師さんはおっしゃるのです。「和音を鳴らすと、弾いていない別の弦が共鳴するのです。いろんな弦が互いに響きあって、楽器が豊かに歌い出します。伴奏だからといって、ふだん弾かない低音高音の調律も、あだやおろそかにはできないのですよ。」と。おお!これって人生と同じやないか!!

又「調律は音の高さを正確に合わせるだけじゃないんです。ハンマーの当たり具合、弦に伝わる間合いなど、声楽に合った音色に調弦するのが楽しいのです。音づくりに取り組ませてもらえて、ウレシイなあ~♪」ともおっしゃって、調律だけではないプラスアルファの心を、いつも添えて下さいます。

*・・・∮・・・*・・・*・・・∮・・・*・・・*・・・∮・・・*

フジコ・ヘミングさん…奇跡のピアニスト。聴力が殆どなく、数奇な運命をたどり癒しの演奏で多くの聴衆のハートをつかみました。その音作りについて「家でマリア・カラスの歌を流し、彼女の歌のように弾くのよ。」と話されるのを聞いたことがあります。

マリア・カラスとは伝説のオペラ歌手。自身が楽器という声楽家の私( 彼女とは比ぶべくもないけれど )には、ピアノの演奏という点で、深ーくストンと腑に落ちる言葉です。

ピアノの前にちょこんと座り、若き叔母からドレミの手ほどきを受け
幼い日に歩み始めた『 音楽の道 はるかなり 』・・・
相棒のピアノが伴奏(伴走)してくれています。

♪~・~♪~・~♪~・ ミニ レッスン ・~♪~・~♪~・~♪

音楽に限らず、人や美術など良いものにたくさん触れなさい。それがあなたの芸術性を磨くのです。とは、音大生時代に先生方が、いつもおっしゃっていた言葉。音楽の品格というものを、教授連は常に指導なさいました。
ハハ~~ッ  m(_ _)m  もいっぺん 見直そう人生を!♪
プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店 文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学
健福ハルカス大学 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

リンク
カレンダー
06 | 2018/07 | 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
カテゴリ