お盆の送り火

お盆です。ご先祖様がこの世に帰ってきておられます。たとえ、西洋音楽のソプラノ歌手であっても、お仏壇にお供えをして花を飾り、鈴(りん)をチーンとします。お墓参りもすみました。これで安心して、クラシック音楽にも取り組めるというもの。やっぱり日本の伝統文化のバックボーンがあればこそ芸術は深みを増します。和風クラシカルが醸す世界は、やっぱり落ち着きます。

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Wikipediaによると、ご先祖様の迎え方は全国さまざま… 嫁ぎ先は合理的なものの考え方なのでお盆の行事もシンプルです。


育った実家では、経木(へぎ)をお寺に受け取りに行って、ご先祖様をお迎えしたのでした。お寺さんが、大和の極楽寺(ヒビキ遺跡の寺!)からはるばるお参され、例年、お昼をウチで召しあがれるのでした。氷水の素麺、お坊さんの袈裟、和やかに集う親戚が夏の風物詩…。今は弟の代となり、時代に沿って簡略化しています。


母が言っていました。「ご先祖さまはお素麺を食べて、昼寝をして、それから極楽へ帰っていきはるのよ」と。ふうん、そうかあ…仏さんもリアルに生活の中に一緒にいました。お盆の終わりに、屋外で経木を焚きます。送り火とともにご先祖様は極楽へ昇ってゆかれました。

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京都の大文字は全国的に有名です。お盆の送り火は8月16日。五山の送り火で先祖の霊を見送ります。京都といえば、父が学生時代を過ごした場所でもあり、吉田山近くの下宿から大文字が見えたそうです。 吉田神社の鳥居で「火の玉」がくるりと一周したので「ワァーッ」と皆で一目散に逃げて、市電に飛び乗ったという話も聞きました。夏の夜のミステリー、ちょっと涼しくなりましたか?


それからもひとつ、昔の学生さんたちの悪さの話です。大文字の晩、松明(たいまつ)を手に山に登った学生達がおりました。彼らは大の字の右肩に集まって「大」に点をつけ「犬」にしてしまったそうです。古き良き時代…のんびりおおらかな昔の、こんなおちゃめな悪戯の話は大好きだなあ。(  2015年大文字 )

プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店 文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学
健福ハルカス大学 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

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