音大卒は武器になる…後半戦

先日、当ブログで本の紹介をしました。

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院でご一緒のピアニストの知音さんが、このご本の著者・大内先生の講演会に行き、感想をブログ~歌詠み鳥~で綴っておられます。


すると、ブログの感想を読んで、大内先生自らがコメントを下さったそうです。「おおぉぉ・・・大内先生の講演の感想を勝手気ままにブログに書いたら、大内先生がコメントに訪れて下さいました」って!早速、コメントを拝読しました。下に転写します。知音さん、記事にさせて頂いてありがとうございます。


昨日はお忙しい中お越しいただきありがとうございました。卒業生のみなさんの暖かいお心遣いにただただ感謝の気持ちで一杯です。つたない話で恐縮ですが、本当に音大生のみなさんのご努力には敬意を表しております。それだけに、後々後悔してもらいたくないという思いを強く持ち本にしました。昨日のお話が少しでもみなさんのご参考になれば幸いです。
大学院へのチャレンジ、素晴らしいですね。年齢関係なく学ぶ姿勢がとても強いのも音大生の特性。私も見習う必要があると感じます。今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました!

投稿: 大内 孝夫



大内先生のコメントから、謙虚で前向きなお人柄が伝わります。今の音大の就職支援は手厚いんですね。私の声楽科の後輩は、法律事務所の秘書になりました。え?音楽捨てるの?!と思いましたが、シティオペラで活躍し、仕事と両立させていました。


私達の卒業時、掲示版に貼り出された求人が可笑しかった。消防署と沖縄の大学の講師のたった2件。なんで声楽家に 消防士 なの~?!沖縄は遠いしぃ~と思いました。今の就職支援とは雲泥の差です。逆に私たち世代は、「手に職をつける」ため、経済的自立の意味で親がピアノを習わせる傾向もありました。就職ならぬ自営で食べていけるようにです。


さて、誰もが認める音大生のレッスン量ですが、このガンバリが世間の会社にも通用する時代になったのは嬉しいこと。私は音大生の時、理系の学生がハンパなく頑張ってると思ってました。時に学校に泊り込みで実験に明け暮れ、親友のお兄チャンの研究室では、爆発してマックロケになったお話を聞いて「こりゃ かないっこないわ」ってものすごく尊敬してました。理系の学生さんに憧れてたので、科学系の大学院で研究に従事することに、あまり抵抗を感じません。


あら、話がだいぶそれちゃいました。


母校の教育で叩き込まれたのは、人間としての「品格」ということ。演奏にこれは必ず反映します。楽譜に記されていない 情報・情感 があります。それを読み取り、徹底的に練習を重ね、芸術にまで昇華させるのが私たちの仕事です。ただ楽譜を再現するだけなら機械の方が正確。楽譜と音楽の間にある自分という媒体が『何を伝えるか』に、演奏家の全てが集約されます。音楽実技以外に、深い表現を生み出すための音楽の基盤となる授業科目が多くありました。


自分のことで忙しい音大生は、あんまり同級生のことはとやかく言いません。けれど学年が上がるにつれ、自分なりの表現のない演奏には「○○ちゃんの音楽ってスカスカだよねぇ~」なんて手厳しい評論はしました。「お~コワッ


広い舞台でたった一人、オーケストラと共演をし、時に、1000人の聴衆が耳をそばだてる大ホールを想定した教育を受けたのですから、その精神力たるや強靭です。誰も助けてくれる者のない舞台…優雅な調べの水面下で強固な水かきで水をかいています。客席に面と向かう声楽など、歌舞伎役者のように大見えが切れるオーラもなければいけませんしね。雨が降ろうが槍が降ろうが、本番には這ってでも行く。しかも演奏の失敗を多く積み、次に生かすスキルが育っています。


企業側の音大生の採用が増えているとのこと…お嬢さん芸(もちろんぼんぼんもです)と思われがちな、優雅な演奏に隠されたこんな根性と責任感と内面的豊かさが、世間から評価されるところとなったのでしょうか。


私は音大を卒業して初めて、やっと音楽の入口にたどりついたに過ぎないと知りました。究極、演奏に問われるものは人としての有り方。今回は音大生に特化しましたが、どの世界にも素晴らしい特性の持ち主はいらっしゃるので、謙虚な気持ちは忘れません。

プロフィール

Diva

Author:Diva
声楽家 ソプラノ歌手
健康科学(歌唱)研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師


♪******♪******♪


声楽とは
歌声を楽しむこと

花束の香りを
かぐように息を吸い
花びらの音符を
ちりばめて
歌いましょう♪

クラシック歌唱は
心身を健やかに導く…
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かつて暮らした街
サンフランシスコの
思い出とともに、
歌が紡ぐ日々の暮らしを
エッセイ風に綴ります

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