さくら さくら

つぼみがほころび始め、あっと言う間に花ざかり。花冷え、花曇り、花散らしの雨、花吹雪…ゆかしい言葉が、桜にはたくさんあります。

「桜景(オーケー)」という曲は、吉野を舞台に歌います。

花 桜 大和 夢のまほろば
清く たおやかに けがれ知らず
それが あなたの故郷 わたしの国・。・。・♪


「まほろば」とは秀でた場所の意味。桜に誘われ先日その吉野を訪れました。『歌書よりも軍書に悲し芳野山』 桜におおわれたこの山は歴史の宝庫でもありました。

大海人皇子の妃うののさらら、後の持統天皇は『宮滝』へ幾度となく行幸し、吉野離宮を生涯愛しました。花吉野はまた私の祖母のお里。慕わしく懐かしい場所です。彼女は京都へ出て、大正ロマンの時代、淑女高等女学校に万葉集を学びました。宮滝の巨岩とエメラルド色の流れは祖母を通した万葉の世界…さららや額田王を身近に感じます。

源義経と白拍子の静御前の悲恋の舞台も、ここ吉野です。追手迫る中に浮かぶ、義経の横笛と静の舞の一幅の絵。嵐の前の静けさは、二人にとって安らぎのひとときだったことでしょう。ゆかりの勝手神社は現在、吉水神社の境内に仮遷座しています。

後醍醐天皇は南朝皇居をこの地に定めました。南朝落城に最期の酒宴を催した場所は、蔵王堂の前庭。京の雅と「もののあはれ」を天から降る桜のひとひらが、運んでくるかのようです。

落花の雪を踏みしめ分け入る山奥、人里離れた奥千本には西行の庵。見晴らし台は太閤さんの華やかな花見の宴の跡。晴れた日は金剛葛城連山を見渡す場所から、大阪城が望めると聞きました。

繭(まゆ)のような奈良盆地を眼下に見下ろす吉野。飛鳥京・幻の葛城王朝をも内に抱き、その桜は奥深い。チラチラ舞い落ちる花びらが、いにしえ人の息吹を伝えます歴史を超えてゆく折り目正しさという心魅かれる歌詞が、桜景の曲の一節にありました。

♪~・~♪~・~♪~・ ミニ レッスン ・~♪~・~♪~・~♪

花びらのレッスンです。手を風に舞う桜の花びらのように、ひらひらさせて歌ってみましょう。身体を動かすと、喉がほぐれ発声しやすくなります。
プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
声楽の健康科学 研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師

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