白 秋

秋ははや ささののねかたに みずひきの

       つぶさに紅し さきにけるかも
                
              短歌:北原白秋 / 曲:山田耕筰 



(秋は早 笹に根かたに 水引の つぶさに紅し 咲きにけるかも)

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お宝公開


サラリと水茎の跡もうるわしい文字は、北原白秋の短歌です。行間に山田耕筰の作曲による楽譜が、デザインのように散らされています。


我が声楽の恩師、若き日の嘉納愛子は、山田耕筰のオーケストラ活動の後ろ盾である嘉納鉄夫(後に康佑)氏と、山田のレッスン室で出会いました。二人は結婚。贈られた祝いの品は、白秋が短歌を作り耕作が作曲し直々にしたためた一枚の色紙でした。結婚式の引き出物には、これを染め抜き「袱紗(ふくさ)」にしたものが配られました。


上の写真が、その袱紗をカメラに収めさせて頂いたものです。一緒に写っている粒々は、白秋の短歌にある「水引草」の種。嘉納先生が、庭で咲いたその花の種を下さいました。


白秋や耕筰といったバックグラウンドを持つ恩師には、往年の文学や音楽の香りが沁み込んでいるでしょう。指導を受けた『日本歌曲』を大切に守り歌いつなげたいと思います。


水引 … 慶弔の儀式により、贈答の習慣が根付くと共に、包んだ和紙を結び止める紐が発展してきた。その歴史は古く、一説では飛鳥時代にあると言われる。聖徳太子の命で、随(ずい)に派遣された小野妹子が持ち帰った贈り物の中に麻を紅白に染め分けた紐状のものがかけてあったそうだ。これが水引の始まりで、以来、日本国内で広がったとされています。



プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店 文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学
健福ハルカス大学 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

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