その音 七里に響みき ここに歌ひらけ

一本の巨木伝説…美しい音楽が聞こえてくるような、
日本の古い古い昔の物語。さやさやと響く琴の歌があります。


枯野の 塩に焼き 其が余り 琴に作り 掻き弾くや 
由良の門の 門中の海石に ふれ立つ 撫づの木の さやさや


訳 : 枯野を燃やし塩を焼き、その余りで琴を作って掻き弾くと、由良の門の中の海の石に揺れる海藻のように、サヤサヤと鳴るなぁ。


以上が「さやさやと七里に響く琴」の歌です。琴の素材の木があったと伝わる等乃伎神社。この神社は音楽上達にご利益があるとか。巨木の影は、朝日に淡路島へ届き、夕日に生駒山超えたと伝わります。 

F1000026_20150528160944412.jpg (夕陽を浴びるハルカスの影)

この巨木伝説のような光景に出会いました。街はすっかり夏に装いを変え、天空のカフェでアイス・カフェ・ラ テを飲んでいた時のことでした。高く広い窓からの眺望、夕暮れの街にハルカスのシルエットがくっきり描かれていました。すんなり巨木伝説が腑に落ちるシーンです。その影は、大阪市街から、はるか生駒山を目指していました。


眼下の街並は、太古の昔、海だったところ。船を駆り対岸と縦横無尽に交流したのかなあ。伝説中の「巨木の影」とは、当時の覇者の勢力の及んだ範囲だと言います。この界隈は、仁徳天皇がお住まいだった高津の宮にも近い。上町台地は古代と現代が層をなしています。


『古事記下巻 仁徳天皇の段』に物語があるので以下に記します。

菟寸河(とのきがわ=大阪府高石市富木)の西に高い木がありました。木の影は、朝日に淡路島、夕日に高安山(たかやすやま=生駒山地の高安山)を超えて届きました。この木で船を作り「枯野(からの)」と名付けました。船は速く、朝に夕に淡路島の寒泉を汲んで、大御水(天皇の飲む水)を献上しました。船が壊れたので燃やし、焼け残った木で琴を作ると、その音は七つ先の里まで響き歌いました。

プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
声楽の健康科学 研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師

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