晩秋の紅葉

冬の足音の近付く季節。公園の紅葉が、今年はとりわけ鮮やかです。木立の中を散歩しながら見上げる木々は、赤・黄と、日増しに色付きを増しています。仁徳天皇陵古墳の銀杏も、黄色の葉が青空に映え、陽を浴びながらハラハラと散り始めました。12月初旬頃まで十分、楽しめるでしょう。

市民会館の大ホールで「風になれ」の大合唱を聴きました。タクトを振った先生は声楽の大先輩。もう還暦を過ぎられましたが、とにかくパワフル! 「カッコイイ」とは、積み重ねた年齢の裏打ちがあってこその味わいと 最近 特に感じます。舞台では、ボイストレーニングをさせて頂いている団のメンバーのキリリとした姿。叔母も壇上から歌声を響かせていました。

ピアノの手ほどきをしてくれたのはこの叔母。「お手々は、タマゴをもつように…ここがドの音よ。」7つになった頃、神妙ににピアノのドの音に触れました。祖母に連れられ、結婚したばかりの叔母の新居へ電車に乗りバスに乗り、初めて行ったピアノレッスンでした。高校も音大も同じ、恩師も同じ。先を行く先輩です。

幼い頃を過ごした実家にその頃、結婚前の青年だった叔父さんも同居していました。そのフィアンセとして、叔母はチョウチョのように、ひらり舞い込んできたのです。音楽と芸術という西洋の風を、この家に運んできたのはピアニストの彼女。演奏者として、また、なでしこコーラスの伴奏者や高校の音楽教師…彼女は新鮮な空気を吹き込んでくれました。

それから長い年月がたって、その叔母も今や70歳代。長年たずさわった指揮者を引退し、そのコーラス団の一員として貢献しています。先日、開催された市民芸術祭は、ホテル一館まるごと借り切っての「25周年記念」イベント。そのステージで誇りを持って皆と歌った叔母の姿がありました。舞台から見つけて微笑んでくれて、メイっ子としてとても安心した次第。

ああ…、あのお年まで音楽に生きることができるのなら、私も頑張ることができるゾ。確信は目標になりました。

この年齢になっても、大好きな おじさん と おばさん。子ども達も巣立ち家庭を持ち、孫と集う楽しい時間に恵まれています。今は、精神的に自立し夫婦共に仲良く暮らす穏やかな日々です。長年、会社の経営陣にあった叔父は、リタイア後、園芸で植物と対話の生活へ。叔母は生涯を音楽の道へ。高齢化社会の私のモデルです。とりわけ、兄弟姉妹が多かった私の両親。この年齢になっても慕う おじ・おば も沢山で、モデルも色々、人生色々!!

今も音楽会では、顔を合わせるメイっ子と おば様です。少年少女が大人になりさらに年齢を重ねる時、伯父さん叔母さんって登場人物の一人としてたいせつだなと思います。祖父母や両親以外に、成長過程に欠かせない重要な人物です。果たして今度は自分が、甥っこ姪っこに、同じことをしてあげられるかどうかの自戒も込めまして…。

人生の晩秋を、音楽とささやかな幸せと共に生きていたいなあ…
色鮮やかな紅葉に囲まれて、あらためて、そう感じた一日でした。




プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
声楽の健康科学 研究者


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・山田耕筰の孫弟子
・声楽の恩師は
 109才まで現役指導を
 貫いた(故)嘉納愛子氏


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院(4年制音大)
にて研鑽を積む


ハルカス・サロン講師


大阪健康福祉短期大学
アバンスペース
健福興隆ハルカス大学
講座 講師

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