SAYAKAホールで声楽を♪

1 著書:シンプル声楽法

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 今月末日にコンベンションホールで声楽を披露する。上旬には、ボイストレーナーをつとめる混声合唱団と共に大ホールで歌ってきた。どちらも、SAYAKAホールでのステージだ。


 ホールによって音響が変わる。今はもう無い建て替わる前のフェスティバルホールや珠玉のホールと称される久保惣ホールから始まって、欧米の教会の礼拝堂まで、さまざまなステージで歌ってきた。ソロで声楽を歌う際の声の響き具合は、ホールの個性によってさまざまだ。


コンベンションホール


 月末に歌う会場は、上の写真のコンベンションホール。ステージは、客席と同じ高さでフラットだ。生涯学習とピアノ教授法がご専門の大学院の先輩が、アクティブシニアのための音楽祭を開催するため、声楽の健康効果を研究した私をゲストに招いてくださった。対談と演奏をさせて頂く。この催しは、先生の研究が実って公の助成金の対象ともなっているため、私も本当に嬉しく誇りに思っている。


大ホール


 写真は同じSAYAKAホールの大ホール。6月初旬だったが、ボイストレーナーをつとめる混声合唱団と共にここで歌った。ステージからは写真のような景色が見える。オペラアリアの「アリア」とは「空間」を意味し、空気の「エアー」につながる。声楽家の身体を媒体に、音楽は鳴り出し、ステージと客席という空間がさらに大きなひとつの楽器となる。


 恩師はレッスンの際いつも、「四畳半の歌声になってはいけません。たえず大きなホールを想定しなさい」とおっしゃって、声楽家になるべく育ててくださった。幼い頃に母に連れられ幾度となく聴いた音楽ホールの響き、そしてステージでの演奏経験。こんな積み重ねが今の自分の歌声の響きを作ったと思う。客席に面と向かい、自分の身体を鳴らして演奏する声楽家は、音に関するとらえ方がピアノ奏者のそれとは異なると思う。


 竹生島では大自然が音楽会場だった。船で島まで渡り、国宝の神殿を前に声楽曲を奉納した。天井は抜けるような青空、壁は紺碧の湖と木々の緑。歌声に反応する鳥の鳴き声や、水面を渡るそよ風のそよぎが伴奏だった。屋外では大自然に歌声が吸い込まれ、跳ね返ってこない。


 会場によって音響は様々。変わらないのは、自分の身体という音源だけだ。この生身の楽器の調整が万全であれば、あとは自然とホールに響く音楽が生まれる。下の写真がSAYAKAホール。「音楽祭」でのステージがとても楽しみだ。


SAYAKAホール

アクティブ・シニアの音楽祭♪

1 著書:シンプル声楽法

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 対談と演奏のゲストによんで頂いたSAYAKAホールの音楽祭が、助成金対象に決定され、公的事業になったそうです。おめでとうございます!院の先輩 みかんぴあの先生が、長く生涯学習の研究と実践に取り組んでおられました。


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 上は募集時のチラシですが、申し込みはあっという間に定員になって締め切られたとのこと。地道な研究や講座の実践って、認められ応援されて、やがて花咲く時がやってくるものなのねと勇気いただきました。6月下旬の音楽祭、話して歌うステージ…今からワクワクです♪


5月の演奏♪

 ハルカス・キャンパスフロアのアバンスペースで、大阪健康福祉短期大学「ハルカス大学講座」の5月分が開催されました。講師は、即興の音楽家・清水香織さんと、ベトちゃんドクちゃんとの交流で知られる藤本文朗氏(滋賀大名誉教授)でした。私は歌で登壇。


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 演奏とは言え、最近パワポを使った講座で演奏することが増え、今回私は、清水さん作曲の歌を披露しました。清水さんは、会場の学長・理事長・名誉教授・大学教員なども混じる聴衆を前に、臆することなく講座を進めました。即興で彼女が曲をつけた学長の詩は、大ウケ。学園祭のステージでやりましょう!なんていう冗談も飛び出すくらいでした。


IMG_20180506_224018.jpg (講師の香織さん)


 演奏家の集うコンサートとは違い、ハルカス大学では普段 会うことのない方々との出会いがあります。特に、今回講師の藤本先生は、ベトちゃんドクちゃんとの交流で「世界の架け橋」のような方なのに謙虚で、まだまだ勉強中とおっしゃっていました。様々な出会いが、自分の世界を広げてくれます。学際という言葉そのままに、異なる領域の人々が「健福ハルカス大学」で共有する時は貴重です。公開講座なのでどなたもウェルカム!


IMG_20180506_224208.jpg (終了後の意見交換)


 今回は、開催が危ぶまれるアクシデントもありました。けれど、そこで私が体感したものは、それぞれが個として独立した懐深い大人の、ひたすらに前を向いて進もうとする底力。私も講師としてだけでなく運営にも関われて、本当に幸せに思います。 


 広く学んで自分の音楽の基礎づくりをした音大時代。音楽をテーマに自分の論を確立させた大学院時代。そしてステップアップした修了後には再び、新しく広がる世界から吸収すること多いです。こんな収穫を抱えて帰って、いつもの音楽の場に還元できたらと思います。ご恩返しはこれしかないと…。


 レッスンレッスンと常に思っていましたが、次元上昇した日常に学ぶこと多く、音楽性のバックグラウンドが広がってゆきます。と同時に、音楽の余分の力は、良い塩梅にハラリハラリと抜けていく。「音楽の道、はるかなり」です。


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 さあ、風薫る五月。公園の書斎(?!)へ楽譜と本を抱えてゆきましょう♪

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ホスピタル・コンサート

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  病院でコンサートをさせていただいた。中学生の頃に通学路にあった建物だが、今は大きな総合病院だ。音大時代の友人がコンサート出演に誘ってくれた。彼女は、ふらりとこのホールを訪ね、ポロンポロンと癒しのピアノを弾いて帰るのだそうだ。

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 今回は春の行事としてのコンサートだった。入院患者さん・付き添いの家族・お医者さまに看護師さん・栄養管理士や理学療法士さんがホールに集い、音楽に向き合ってくださった。理学療法士は初々しいお兄チャンたちだ。しかし対 患者さんとなると、まなざしは「プロ」、若いながら頼もしい。

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 演奏に誘ってくれた彼女は、「音楽学」を専攻してショパンの研究で卒業した。奏でる音色は、ピアノ専攻のそれとは異なると感じる。もちろんピアノ専門の奏者が上手いに決まってるが、彼女の音は、自然に場に溶け込んで主張しない。ふらり立ち寄って弾くピアノの音色が、皆に喜ばれる由縁だと思う。


 一方 私は、自己主張の強いオペラ・アリアも歌う声楽専攻だった。そのため、「ソフトな演奏の方が患者さんには良いかしら」「パワフルな歌声すぎて患者さんは疲れないかしら」と、珍しく迷いつつ演奏していた。


  コンサート終了後、看護師さんに迷った話をしてみた。すると、「良いと思うものがいいんですよ。良いもの聴かせてもらえて嬉しいです!」と返事が返ってきた。救われた思いだ。「人として」あるべき表現が、誰にとっての一番でもあると思えた。

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 この病棟には、素晴らしい女医さんがおいでだ。あったかい人間力をもって終末医療に専心していらっしゃる。ふつうめったに出会えないお医者さまが、演奏を終えた私たちにこっそり打ち明けられた。忙しい努めの心の余裕にピアノを始めたと。こんな方の施すケアは、「生きる」ことに焦点がおかれ、入院患者さんの多くは、人生のラストランを幸せに走り抜かれることだろう。


 お目通し頂ければと、紀要に掲載の論文抜き刷り2冊と著書を届けた。興味深そうに本を見て、お医者さまは快く受け取ってくださった。「より良く生きる方法としての声楽」をベースに書きあげた本だ、こんな方に読んでもらえれば本望だ。

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 音大の同窓生との共演は、奏でるメロディが理解しやすい。コラボはムリなく進む。教育で育まれた「音楽性」が、演奏の底流にあるからだ。修了した大学院の健康科学専攻では、看護師さんの院生やお医者さまの教授がたくさんいて、私は医療のフィールドで「声楽と科学」を融合させていった。それでもなお解消されずにいた疑問や迷いは、今回のホスピタル・コンサートでスッと腑に落ちたように思う。

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 ホールの窓の外には早くも葉桜。栄養管理士さんたちによる和菓子がふるまわれた。「桜のゼリー」に浮かぶ花びら、「桜餡のどら焼き」の白餡にちりばめられた桜の花。ほんのり桜の香りのするスイーツで、のお茶の時間はお花見気分だった。その上、クッキーのおみやげまでいただいちゃった。静かに心満たされた本日のコンサートは、厳しい医療現場で施された音楽療法というよりは、臨床の場でなごやかに展開された芸術演奏であったと言おう。


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ニューイヤーコンサート&研究報告

 ハルカス23F キャンパスフロア アバンスペースで開かれた「みどり学園・大阪健康福祉大学」発の『健福興隆ハルカス大学』、新春の賑わいの中、無事終了いたしました。


お越しくださった皆さま方、本当にありがとうございます。


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(共演者とともに。研究協力者の方々にもご参加いただきました)


 先ず第一部は、特任教授の井口先生の美術を通した世界をめぐる報告から…。イギリスからスタートして、お話はポルトガル・ドイツ・中国に及びます。異国の香り漂う絵画や各国での個展など、活動は、優しく謙虚なお人柄から数珠つながりで繋がってゆくものだと思いました。


 第二部は私です。演奏の合間に研究報告を兼ねたレクチャーを。プロフィール紹介では、サンフランシスコのUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ医学校…ノーベル賞の山中先生の研究拠点として有名)界隈で暮らして科学への憧れが芽生え、「声楽と健康科学」の研究につながったこともお話しました。


 実は、コンサートの合い間にパワポを操作するのは初めて。学会発表等では映像を使いましたが、今回、こんなスキルが役立って、さらに音楽を伝える手法が豊かになった気がします。ここでも、自分の中での「演奏会」と「学会発表」の融合がありました。


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 このハルカス大学で英語の講師をつとめた まりこさんが、伴奏や投影で強力にバックアップしてくれました。ハープアンサンブル「響」も、ステキな音色を届けに駆けつけてくれました。


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 声楽をカンタン・メソッドにした著書のPRもしていただけましたよ。おかげさまで本も好調です。


 どなたにも取り組みやすいレッスン本をというのは、研究当初からの目標でしたが、そのもっと奥にあるのは、もうすぐ巡り来る今年で23年になる阪神淡路大震災。あの朝ガレキの中で歌われ、生きる力を呼び起こした「赤とんぼ」を、「赤とんぼで学ぼう・シンプル声楽法」という本としてリカバーしたのです。


ジュンク堂書店 三宮店


 上は神戸・三宮のジュンク堂発祥の地の写真。1.17で被災した本屋さんとしても知られます。復興なったこの本棚に、1.17を前にした今、「赤とんぼで学ぼう・シンプル声楽法」が並べられたことは、声楽に込める思いが里帰りしたような気持ちです。


 こんなことももっと深くお話したかった新春のコンサートでしたが、井口先生の世界をめぐる美術のお話と併せ、皆の心が健やかに元気になる芸術の世界が発信できました。場を提供してくださった諸先生方に心より感謝いたします


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赤とんぼで学ぼう・シンプル声楽法


プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店 文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学
健福ハルカス大学 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

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