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街を歩けば♪

1 著書:シンプル声楽法
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 ブログの整理をしていると、ユル~イ暮らしぶりを綴った未投稿の記事があったのでアップします。下は、昔懐かし 田村セツコさんのイラスト。幼児向け雑誌12月号付録の、ママ用パンフレットの表紙を飾っています。未公開だったブログでは、この田村セツコさんの暮らしぶりを綴る本を買いに行ったことが書かれてありました。


田村セツコ 


 (以下、未公開だった記事です)

 朝から、積み重なっていた楽譜を整理。レッスン室がすっきりしました。片付けが済んだのでほっと一息、街に出ました。陽のさす午後、散歩がてら住みなれた街を歩きました。鍵穴の形の御陵さんがあちこちにあって、この街は古墳だらけ。いつもの散歩道も、もうすぐ世界遺産になりそうで、ゴージャスだなあ。


 本屋さんでは、少女の頃によく読んだ雑誌を飾るイラストレーター・田村セツコさんの著書を見つけました。『すてきなおばあさんのスタイルブック』 です。論文やお固い本に埋もれていたので、こんな可愛い本を買うのは久しぶり。本の中に「街を使いこなす大人」という一文がありました。


 ケニヒスクローネにもちょこっと立ち寄り、珍しくパフェも味わいました。お店のふかふかクッションに身を沈めると、何故かしみじみと、生まれ育ったこの街が好きだなあと思えました。すみずみまで知るこの街に、日常と暮らしが根付いています。


(以上で未公開だった記事は終わりです)


 さて、近況に戻り、秋のキャンパスで行われた講座が二つ。

健福 大教

(秋のキャンパス・京都学派の今西錦司の論文・生涯学習の案内など…)


 先ず、ハルカス・キャンパスフロアでの講座では、吉野の大峰山系でニホンカモシカを追うH先生のロマンあふれるお話や、野宿者の炊き出しボランティアをするという現実路線のI先生のお話しがありました。私にとっては驚きの異空間。知見が広がりました。この短大講座では司会を担当しました。

 

 次に、Y教授の大学での公開講座がありました。デカルト・カント・ショーペンハウエル等に絡ませたお話が生涯学習の核心へと展開。哲学は全くの異分野ですが、自分の専門「声楽」の栄養となりました。この講座は同窓会行事と関連しているので、世話役としての参加です。  


 この二つの講座はほぼゼミの形式に近いものでした。ここで強く感じたのは、懇親会や食事会にもお付き合いくださった講師や教授陣の、最後の最後までをつらぬく本物の教育者としてのご姿勢。吸収したいことだらけでした。


 こんなふうに、お固い大学関連の行事からユルい暮らしの楽しみまでが、「声楽」を軸とする日々に散りばめられてゆきます。街を使いこなし、声楽という道を歩み続けると、遠い夢だったことが いつの間にか さりげない日常になっている。そんなふうな感慨があります。


秋の夜長に・。・。・

 暦では立冬。とは言え、紅葉した木々が晩秋の澄み渡る青空に映えて、先日の、大阪から奈良京都への出講はショートトリップ気分でした。気候が良くなり、お休みの続いていた受講生さんたちも舞い戻って、サロンは賑やかに。


 サロンでは、TV番組の健康情報をさっそく皆さん方と共有しました。

「認知症予防に一番良いのはピアノを弾くこと」

「ピアノと同じ効果は、歌いながら手拍子を打つこと」


という訳で、「蔦(ツタ)のからまるチャペールで~♪」と歌いながらリズム打ち。これからやってくる冬に備え、皆さん方には、おおいに歌って健康維持して頂きたいなと思います。


奈良ホテルピアノ 

(アインシュタインも弾いた奈良ホテルのピアノ)


 さて、論叢用の研究ノートも書きあげ、投稿も澄みました。ここのところ、締め切り期限間近の書類作成が重なり、時間に追われていました。おまけに、歌曲を再度見直してレッスンにどっぷり浸り、余裕がありませんでした。


 ようやく一段落ついた秋の夜長、しまいこんでた毛糸玉を出してきて編み物をしました。サロンの生徒さんが編み物のステキなネックレスを付けていたので、アイデアいただきとばかり、アレンジしてクリスマスカラーのチョーカーを鍵針で編んだんです。赤いふわふわモヘアで花を、緑の残り毛糸で葉っぱのモチーフを編んで、糸と針でつなげてゆきました。


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 編み方は全くの我流。本の図面を見て、鎖編みが何目 こま編み長編みが何目というのは性に合わず、頭の中のイメージだけでどんどん編み進めてゆきます。できた小物を身に付けていると、生徒さん達に時々、「お忙しいのに、いつそんなの作るんですか?」と聞かれます。作るのは、レッスンや家事の合間にチョコチョコッと。


 ピアノ同様、編みものは、指先を動かして脳の血流を高めるのに良いのかも。レッスンや研究や講座のライフワークとうまくバランスをとって、暮らしを楽しむ時間をもつことは、ホントにたいせつですね。


ニューヨーク♪学会と遊学と

1 著書:シンプル声楽法

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 サンフランシスコで暮らしていた時代のお話です。UCSFのラボで准教として勤務していた夫が、ニューヨークの学会に出席することになりました。


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 ニューヨークの学会行きに同行を夫から告げられたのは、秋も深まりつつある日のこと。FM放送出演にむけてクワイア(教会コーラス)を歌唱指導している最中のことでした。現地作曲家のヨーコさんの依頼で、みな出演に向けて練習に励んでいたところだったのです。グッドニュースは2つ同時にやってくる…「あ~ 良いことって、どうして重なるの~!!体が二つあったら~」


 サンフランシスコにとどまるかニューヨークに行くか。放送出演と学会同行、ふたつにひとつの選択が迫られました。うーん、ならば、美味しいところは両方…という訳で、私はふたつを同時に体験することを選びました。放送の方は、クワイヤの歌声のお膳立てをするディレクターに徹し、放送本番の日のこの身は、ニューヨークへ飛ぶという裏技を使って!


 さて、ニューヨーク行きの日。夫はラボのボスと仲間と連れだって、私は幼い息子達の手をひいて、飛行機に乗り込みました。開拓時代なら何日もかかる大陸横断。広大な土地だけれど、意外と速く、学会が開かれる現地に到着することができました。この学会は、今から思えばバイオテクノロジーの黎明期。あの螺旋の構造を皆がひもといてる時代で、貴重な体験でした。


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 そこに同行した私は、この貴重な学会の空気に身近に接するとともに、ニューヨークの街もくまなく歩き回りました。五番街では、ベビーカーを押して上の子の手をひいているので、街の住人と間違われそうでした。観光客として狙われることなく、子ども連れはかえって安全なのです。余談ですが、サンフランシスコ到着直後もそうでした。着いて間なしで道を尋ねられたのですが、答えられるはずもありません。


 ジュリアード音楽院・ティファニー・セントラルパーク・おもちゃのシュヴァルツ(2015年に惜しくも閉店)、子どもたちといろんな所を歩き回りました。歩き回ってゴキゲン、薄暗くなり始めた大通りを戻ると、なにやら青ざめた、夫のラボ仲間と出くわしました。ゾロゾロ 学会に参加していた研究者たちも集まってきました。近寄ってきた夫が言うに「暗くなっても帰って来ないから、迷子になったかと、みなで君たちを捜してたんだ」…驚いたのはこっちです。 


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 ラボの学者たちといってもアメリカ人はデカクて屈強。晩は皆でソーホーに繰り出したが、おかげで、当時落書きだらけのコワイ夜の地下鉄もヘッチャラ。ソーホーに向かう道すがら、ピーターはある教会を指差して「ムカシ、ボクは、ここでピアノ・コンサートをやったんだ」と言いました。続いて、クリスの邸宅へ向かうハイウェイの、青空に映える紅葉したメープルの鮮やかさが忘れられません。


 サンフランシスコのクワイアのFM放送オンエアもバッチリだったようで、帰ってから、録音の歌声を聴かせてもらいました。いいことは重なるものです。こうやって、一度に二つ、音楽会と学会を体験することができました。学会に同行したニューヨークの思い出が、記憶の彼方から自分を、今も元気づけてくれます。

 

秋の日のヴィオロンのためいきの…♪

1 著書:シンプル声楽法

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 音楽の秋がやってきた。何度もステージで歌った曲を今一度、譜読みから勉強し直している。これがなかなか時間を忘れてしまうほど面白い。リズムが緩んでしまってたり、難しくて曖昧にしてた所がそのままだったり、「え~、こんなのでお客様に聴いてもらってたの!?」という箇所が見つかる。


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 ネットが発達した今の時代、YouTubeという便利なものがある。コンサートへ足繁く通わずとも、レコード(!!)を何枚も買い込まなくても、好きなだけ名演奏を聴いて勉強できる。今さらながらに再確認したのは、歌い手の数だけ曲想があり、これが「正解」という演奏なんてないことだ。


 いろんな表現と芸術観がある半面、私は、音楽の正確な拍の流れはさておき、声の迫力や演技や感情の込め方でお茶を濁す方向に走りがちだった。


 まさに長年歌ってきた「La Wally」(Alfredo Catalani, 1854-1893)がそれで、「laddove la speranza, la speranza…」の箇所のリズムがあいまいなままだった。だから、潔く初心に戻って譜読みからリスタートした。YouTubeで見受ける売れっ子歌手も、同じ箇所に、リズムの不正確さが見受けられた。難しくて覚えにくいのは皆同じだったのだ。


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 それにしても、伝説の歌姫の演奏の素晴らしいこと!音が下降する際の表現はヴィオリンのすすり泣きのよう。自分はヘタッぴ(下手)なので、往年の大歌手に学んで、職人さんのように表現に磨きをかける以外にテはなく、来る日も来る日も、今また精進の日々だ。



 ところで、ヴィオリンの音色というと、「秋の日の ヰ゛オロン(ヴィオロン)の ためいきの…」が浮かぶ。これは、ヴェルレーヌ初の詩集「サテュルニアン詩集」に収められている Chanson d'automne(シャンソン・ドートンヌ)の一節だ。日本では上田敏が詩集「海潮音」で訳詞を紹介している。 


秋の日のヰ゛オロンのためいきの

身にしみてひたぶるにうら悲し。

鐘のおとに胸ふたぎ

色かへて涙ぐむ過ぎし日のおもひでや。

げにわれはうらぶれて

ここかしこさだめなくとび散らふ落葉かな。

 

 じっくり腰を据えてレッスンすると、身の内に鳴るベルカントの響きに発見もあった。この年齢でも嬉しいことに、一昨日より昨日、昨日より今日と、やっぱり上達を実感する。歌曲を深く研究できる秋はまたステキな季節だ。


おやつの時間…ティータイム

 ちょっと声楽を離れて、憩いのひととき。モンブランの栗に秋がかくれんぼ。クリーム パフェ ケーキ ティー…ケーニヒスクローネでひと休み。ベイビーを抱っこしながら飲む お嫁ちゃんの紅茶は、大きな四角いグラス。そのとなりでは、2歳半の孫がおしゃまに、銀色の匙でクリームを口に運んでいます。秋が訪れ、テーブルの上でスイーツが饗宴を繰り広げています。


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 パパ(次男)が遠方へ出張中、孫たちやお嫁さんとたくさん触れあうことができました。高島屋が近いので、子どもフロアの自由に遊べるコーナーをよく活用しました。私とお嫁さんのお楽しみは、ちょっと立ち寄るケーニヒスクローネ。


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 お嫁ちゃんが頼んだのはアイスを浮かべた紅茶。たっぷり飲めるトレードマークのクマの模様の四角いグラスが可愛い。


 ベイビーは、あっという間に、ヨチヨチ歩きからスタスタ歩きに。好奇心いっぱいで、いっときも目が離せません。TVの「お母さんといっしょ」の音楽に合わせ、リズムよく、ダンスをします。上の2歳の女の子は、覚えたお歌を一緒に歌ってくれます。また、私のグランドピアノを弾いて遊ぼうと思います。空間に広がる生の音の響きが、「耳」や「情操」を育んでくれることでしょう。


 ピーターパンやアリスのような子どもたちといると、ワンダーランドのように、お歌や遊びやスイーツで、一日が過ぎてゆくことも…。


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プロフィール

Diva

Author:Diva
中野陽子

声楽家 ソプラノ歌手
山田耕筰の孫弟子
声楽の健康科学 研究者


相愛大学音楽学部
声楽科卒 芸術学士
・109才まで現役指導者
 故 嘉納愛子氏に師事


サンフランシスコ
コンサーバトリー
音楽院[4年制音大]
にて研鑽を積む


大阪教育大学大学院
教育学研究科
健康科学専攻
人間科学コース
発達人間学研究修了
修士(学術)


ハルカスを拠点として、マスメディア・デパート・大学関連講座の講師をつとめています


●読売新聞大阪本社・ 讀賣TVを運営母体とする文化センター講師


●ハルカス近鉄本店  文化サロン他 講師


●大阪健康福祉短期大学 ハルカス講座 講師


声楽を軸に、歌う日々やサンフランシスコ暮らしの懐古をエッセイ風に綴ります。

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